テスト

さあいよいよ富岡製糸所の本体工場の中核施設でもある繰糸場(そうしじょう=糸をつむぐ場所)へと進みます。その繰糸場は東まゆ倉庫のずっと向こうの一番端にありました。
その繰糸場の大きさは東まゆ倉庫の大きさを遥かにしのぐ なんと長さ140メートルもありました。高さと幅はそれぞれ12メートルでした。もちろん世界最大規模の繰糸場となります。

この建物も瓦屋根に木造柱(骨組み)の赤煉瓦の壁で出来てました。そして平屋建ての三角屋根の上にはさらに小さな屋根が幾つも付いていました。
その小さな屋根は室内の通気を良くする換気用の小屋根でした。日本の伝統的な養蚕(ようさん)農家の屋根の造りだそうです。

そしていよいよ繰糸場の中に潜入します。するとそこにはジャンボジェット機が収納出来そうなほどの広大な空間に柱が一本も立ってない事に驚きます。
これだけ大きな建物の天井を支えるには西洋の建築技術が必要となりました。そこで採用されたのがトラス構造と言う建築方法でした。

その方法とは天井に組まれた大小様々な三角形の骨組みにありました。その三角形が幾つも重なる事で強度が増し柱が少なくても重い天井を支える事が可能となってました。
またそのトラス構造はその後 日本の工場や学校そして倉庫などの建築に採用されて行きます。

日本ではその後 近代化が進むにつれ工業用機械も大型化していく傾向にありました。
その場合どうしてもそれまでの工場には収まり切らず一旦 建物を取り壊したのち新たに立て直すのが一般的です。

ところが富岡製糸場はその後 何度か会社や経営者が変わりますが ただ建物だけは取り壊されることなく保存されて行きました。
それも全て建設当時の100年以上先の未来を見据えて造られた結果だと言えるでしょう

繰糸場の屋根の上の小屋根は換気をよくするため
繰糸場の内部のトラス構造の骨組みで建てられた天井
錦絵に描かれた工場の中(白い天井が青色に?)

ーーーーーこのあと開業当時に使われていた糸をつむぐ機械についてです。 

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