テスト

春になり冬眠から目覚めたばかりの昆虫が元気良く飛び回る草原には まだまだしつこい雪が残ってました。その草原の遥か遠くには頭から大量の雪をかぶった鳥海山が見えました。
そんなとき僕の足元に冷たい春風が吹いて来ました。そのとき僕が履(は)いていたのは脱ぎ履き〃楽ちん〃でさらに軽くて風通しのいいサンダルでした。

17年前(1999年)そのサンダルは山登りのときの僕の出需品(しゅつじゅひん)でした。当時はサンダルだけで僕は北陸と東北(日本海側)さらには北海道の100か所以上の山を登りました。
またサンダルなら山登りの最中 突如 足の裏にかゆみが生じても簡単に掻(か)く事が出来ます。

鳥海山は山形県と秋田県にまたがる標高2236メートルの活火山で過去に何度も噴火しているそうです。
そして一番最近の噴火は1974年で そのときは水蒸気爆発を起こし入山禁止となったそうです。

また頭から雪をかぶった姿が富士山に似ているため出羽富士や秋田富士さらには庄内富士と呼ばれているそうです。
それらの山に積もった雪は夏になっても溶けない万年雪だそうです。さらに古くから山岳信仰(さんがくしんこう)の対象となり山道にはたくさんの神社が建てられています。

そして17年前の春 僕もこの山を登りました。草原の続く緩やかな山道でしたがサンダル履きの素足に雪水の冷たさが染みて来ました。 
さらに山道に迷ったことで残念ながら頂上をあきらめ引き返す事になってしまいました。

そのため鳥海山には今も正露丸(せいろがん)や真っ黒焦げになったコーヒー豆のようなとっても苦い思い出があります。

1999年に登ったときはどこまでも草原が続く山でした(鳥海山)