テスト

本来なら空飛ぶ円盤の謎を追及するために円盤形の派手な看板を掲げた中華店に入るところでしたが そのとき何故か ふと魔がさした僕はその隣のそば屋に入ってしまいました。

そのそば屋も閉店間近でこのときはあいにく天ぷらそばしか残ってませんでした。仕方なく天ぷらそばを注文したのですがその事が実は運命の出会いのきっかけでした。

しばらくすると見るからに普通の天ぷらそばが運ばれてきました。つるつるシコシコのそばの麺とプリップッの海老天が食欲を誘います。
そして椎茸を丸ごと揚げた天ぷらは妙に大きく感じました。何気に箸でそのまんまると太った椎茸の天ぷらを持ち上げると何ともずっしりとした重みを感じました。

そしてその天ぷらを口にするとその味は椎茸の苦味ではなく なんと大豆を長時間 煮込んだ甘い味が口の中いっぱいに広がりました。
そのとき僕の口の中に入っていたのは なんと僕の大好物でもある〃まんじゅう〃でした。それは思わぬ偶然が生んだ奇跡の再会でした。

東京の浅草には〃揚げまんじゅう〃と言う物がありますが まさか福島のそば屋さんで〃天ぷらまんじゅう〃を出しているとは夢にも思いませんでした。

さらにそのあともっと〃びっくり〃する再会が待ってました。そのスペシャルゲストはそば屋の玄関から入って来ました。
グルグルと円を描きながら宙を舞うその物体はまさに空飛ぶ円盤でした。しかし何となくその円盤から御馳走の気配を感じました。

キャベツとニラさらに豚肉が焼けるその香ばしい匂いはそうですそれは間違いなく焼きギョーザでした。

実はその御馳走は隣の中華店から運ばれて来た福島名物の円盤ギョーザでした。そしてそのときやっと福島の空飛ぶ円盤の謎が解けました。
円盤ギョーザは福島の名物料理のひとつで店によっては巨大な円盤状の鉄鍋を使い一度の なんと千個分ものギョーザ焼き上げる事もあるそうです。

姿を変えて復活した円盤はギョーザでした。
千個ギョーザの円盤は重たすぎて空を飛ぶのは不可能か?
福島では和菓子屋さんではなくそば屋さんでおかずとして出されているそうです。