テスト

ある研究室の机の上では細長い形をした小さな豆電球のような幼虫が青白い光を発しながら台の上を気持ちよさそうに這(は)いずってました。
その芋虫のような形をした光る幼虫はそうです あの可愛らしい蚕でした。しかも今日はご機嫌がよろしいようでいつも以上に光ってました。

それらの光る蚕は実は卵だった時にクラゲの光る成分を体内に注入されていたのでした。さらにこれらの蚕が吐く糸も青白く光ってました。
将来その糸でカーテンや服を造れば夜になっても照明を照らす必要はなくなるかもしれません。ただ夜の間ずっと光り続けるので寝不足にならないよう注意が必要のようです。

戦前(約70年前)は大人気であった絹(きぬ=蚕の糸で織った布)も化学繊維のナイロンが開発されるとその需要も一気に減ってしまったようです。
しかし近年 科学者の間では医療の分野で蚕が大きく活躍できる事が分かって来ました。それは遺伝子組み換え技術を採用した物でした。

その強力な遺伝子を注入された蚕の糸は手術の時に使われます。なぜならその糸はどれだけ引っ張ても切れない強力な糸だからだそうです。
そしてその蚕には なんとあのアメリカンのスパイダーマンも〃おったまげ〃鬼グモの遺伝子を注入されていました。 

鬼グモは なんと針金のように強力な糸を吐き出す事でも有名です。(※物の例えです。)

さらに近未来の蚕は塗っただけで〃あっ〃と言う間に美人になるコラーゲン入りの化粧品や傷を治すフィルムや人工血管など様々な医薬品を作ってくれると期待されています。

クラゲの遺伝子を体内に注入された光る蚕(カイコ)
強力な糸を吐き出すオニグモ
光る蚕(カイコ)の生糸(きいと)を使用して造られた光る服

ーーーーーこのあと蚕を育てる工房にお邪魔しそこで まゆつくりの様子を見学します。

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