テスト

真っ白の芋虫のように〃ぶくぶく〃太ったその幼虫は葉っぱの上を〃ニョキニョキ〃と気持ちよさそうに這(は)ってました。 
その可愛らしい生き物は日本の近代化と発展に大きく貢献(こうけん)したあの蚕(かいこ)でした。

その蚕の口からは光沢のある綺麗な生糸(きいと)が吐き出されます。たかが幼虫されど幼虫 しかしその口から吐き出される生糸は まさに宝の糸でした。

明治の終わり頃(約100年前)日本は海外に生糸(又は絹きぬ)を売って日本経済を動かしていたとも言われてます。
そして近代化に成功した日本は欧米列強を肩を並べる大国へと成長して行ったのでした。

その事についてはこの後 詳しく紹介します。それはさておき 蚕はもともと自然界には存在しない生き物だそうです。
と言う事は宇宙からやって来た生物と思われるかもしれませんが実は人工的に造られた生物でした。

今から約5千年前 日本列島では今の日本人とはだいぶ違った顔つきの縄文人が生活していました。縄文人は狩りで得た獲物を主な食糧としそのほか木の実などを食べて暮らしてました。
その頃から糸を吐き出す虫を集めていてその中でより多く糸を吐く虫とより大きな まゆを作る虫だけを選び育ててました。

そしてそれらを人工的に交配させ長~い長~い年月をかけやっと今のような綺麗な糸をいっぱい吐き出す可愛らしい蚕が誕生したのでした。

しかし5千年間もの長い間 人に飼い慣らされて来た為 蚕は自分の力で生きる事を忘れてしまいました。その為 蚕ガは全く飛ぶ事が出来ません。
そればかりか たった10センチ先の餌にも たどり着けずにそのまま餓死しまうほど脳が退化してしまいました。蚕はそのような可哀そうな生き物でもありました。 

蚕(カイコ)の人工交配は なんと5千年前から始まっていた (2)
蚕(カイコ)の口から吐き出された光り輝く宝の生糸(きいと)
蚕(カイコ)の人工交配は なんと5千年前から始まっていた (1)

ーーーこのあと遺伝子組み換えを得た蚕が人々の暮らしを変えていきます。

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