テスト

店の天井から吊り下げられていたのは照明ではなく黒くて品格のある鉄鍋でした。その鉄鍋はテーブルの上に盛られた砂山の赤々と燃える炭火の上でピタリと静止していました。

このとき厨房では何故かおにぎりを握ってました。そして焼きおにぎりのような米が焼ける香ばしい匂いがしてきました。
実はその焼きおにぎりの匂いがこの後 起こる予期せぬ出来事を察知する物でした。

しばらくすると鍋の具材が運ばれて来ました。大皿には様々な野菜に囲まれた今回の主役でもあるこんがり焼かれた立派なちくわが並べられていました。
しかもそのちくわは重量感たっぷりでその大きさは なんと通常のちくわの3倍はありました。それを見たとき思わず僕は拍手をしてしまいました。

さらにその巨大ちくわの隣に味の引き立て役でもある地元産の比内地鶏がみずみずしく輝いてました。

最初は鍋にコクを与えるゴボウとマイタケそして旨みの代表選手 比内地鶏が入ります。しばらくして主役の焼きちくわと名脇役のネギが投入されます。
最後の仕上げに彩(いろどり)のセリが入れられたところで秋田名物スペシャルちくわ鍋は見事に完成しました。

しかし そこである異変に気づきました。ちくわ鍋なのに何故か おでんつゆのような練り物系の匂いが全くしませんでした。

重量感たっぷりのスペシャルちくわが入った特性鍋!

ーーーーこの後その不安は見事に的中してしまい そしてまたしても見事な反則技を食らってしまいます。  つづきをどうぞ

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