テスト

1912年(96年前)英世がアメリカに来て10年が過ぎようとしてました。
そのころ研究熱心の英世が毎晩 床の間で見る夢はイガイガトゲトゲの細菌かと思いきやそうではなく青白く曇った空と猪苗代湖(いなわしろこ)畔の故郷の景色でした。

あれだけ英世が嫌っていた故郷もそのころになると愛おしく思えるようになって来てました。

そんなある日一通の手紙が英世のもとへ届きます。あて先はなんと母シカからでした。もともとシカは読み書きが出来なかったそうです。
しかし英世に手紙を書くために近所の寺の住職に頼み込んで一から読み書きを勉強したそうです。その後シカは国家試験に合格し産婦人科医として働いていたそうです。

そしてシカからの手紙は全部ひらがなと会津弁で書かれていました。その内容は英世に帰国を願う物でした。

(早く来てくだされ 一生の頼みでありまする 西さ向いては拝(おが)み 東さ向いては拝みしております 北さ向いては拝みます これ返事待ちておりまする)

その手紙を読んだとき英世は毎夜 夢に見ていた故郷の風景と母の姿が浮かび上がったに違いありません。
しかし今ここで帰国すれば家の柱に刻んだ誓いを破ることになります。英世はそのときグッと帰りたい気持ちをこらえ今回の帰国を見送りました。

その年 英世にある運命的な出会いがありました。相手は英世と同様に恵まれない子供時代を過ごし夢を追って都会に出てきたアイルランド系の移民のメリーでした。
そのよく似た境遇が二人を引き付けたのかもしれません。そして2人はめでたく結婚します。しかし結婚しても英世は研究に没頭しました。

メリーがいるときも英世は食卓に顕微鏡を持ち込みイガイガトゲトゲの細菌(ばい菌)を見ながらの食事をする毎日が続いたそうです。

英世の妻メリー
英世が食事をしながら見ていたイガイガトゲトゲの細菌たち
母シカが遠くアメリカの息子に送った手紙

ーーーこのあとついに英世は世紀の大発見をします。

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